臨床心理士の佐々木いちなりです。
自分のキャパ以上に仕事を引き受けてしまう、そんなケースにで会うことがあります。
- 仕事がつらいのに、なぜか断れない。
- やらなきゃいけないと思ってしまう
- 引き受けるべきだと考えてしまう。
本当は限界に近いのに、「やらなきゃいけない」と自分を追い込んでしまう。
そんな状態が続いていませんか
燃え尽き症候群になる人の多くは、こんなふうに感じています。
「仕事を放り出したいわけじゃないんだけど…」
「周りに迷惑をかけたくない」
「自分がやるべきだと思ってしまう」
最初に伝えたいのは、燃え尽き症候群は根性が足りないからでも、甘えているからでもないということです。
断れない背景には、「〜すべき」「やらなきゃいけない」というべき思考があって、それが不安を強めて、あなたの心と体を消耗させています。
この思考のクセは、認知行動療法という心理療法の考え方を使って、少しずつ見直していくことができます。
この記事では、燃え尽き症候群と仕事の関係を整理しながら、なぜ断れないのか、なぜ「やらなきゃ」と思ってしまうのかを心理学的に解説します。
そして、べき思考を緩めたいと思っている人が実践できる「5つの視点」を紹介します。
「このまま続けたら壊れてしまいそう」
「でも、どう考え方を変えればいいのかわからない」
そんな不安を抱えているあなたが、少しだけ肩の力を抜いて仕事と向き合えるようになるための記事です。
目次
- 燃え尽き症候群で仕事がつらくなる理由
- 燃え尽き症候群ってどんな状態?
- 仕事への意欲がすり減っていくプロセス
- 真面目な人ほど燃え尽きやすい理由
- 断れない・「やらなきゃ」と思ってしまう思考の正体
- なぜ仕事を断れないのか
- 不安と責任感がつながる仕組み
- 「やらなきゃいけない」が口癖になってしまう理由
- べき思考が燃え尽きを加速させる
- べき思考って何?
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燃え尽き症候群で仕事がつらくなる理由
燃え尽き症候群ってどんな状態?
燃え尽き症候群は、長い期間ストレスが続いた結果、心と体のエネルギーが底をついてしまった状態を指します。
ただ疲れているというレベルではなく、やる気が出ない、感情が薄くなる、仕事に意味を感じられなくなる、といった変化が起きてきます。
仕事への意欲がすり減っていくプロセス
最初は責任感や使命感で頑張れていた人ほど、無理を重ねやすい傾向があります。
「期待に応えたい」「ちゃんとやりたい」という気持ちが、休むタイミングを見失わせて、気づいたときには心が動かなくなってしまうんです。
真面目な人ほど燃え尽きやすい理由
燃え尽き症候群は、怠けがちな人よりも、真面目で誠実な人に起こりやすいと言われています。
自分の限界よりも役割を優先してしまう姿勢が、結果として自分を追い込むことになってしまいます。
断れない・「やらなきゃ」と思ってしまう思考の正体
なぜ仕事を断れないのか
断れない背景には、「断ったら評価が下がるかもしれない」「迷惑をかけるんじゃないか」という不安があります。
これは実際に起きることというよりも、頭の中で作り上げた最悪のシナリオであることが多いんです。
不安と責任感がつながる仕組み
責任感が強い人ほど、不安を感じたときに「自分がやらなければ」と考えやすくなります。
不安を減らそうとして引き受けているつもりが、逆に負担を増やしてしまう悪循環に陥ってしまいます。
「やらなきゃいけない」が口癖になってしまう理由
「やらなきゃ」という言葉は、自分を動かすための内なる命令です。
でも、この命令が強くなりすぎると、他の選択肢が見えなくなって、追い詰められた感覚が強まってしまいます。
べき思考が燃え尽きを加速させる
べき思考って何?
べき思考というのは、「〜すべき」「〜しなければならない」と物事を捉える思考のクセのことです。
認知行動療法では、ストレスを強めてしまう思考パターンの一つとして扱われています。
仕事でよく出てくるべき思考の例
仕事の場面では、べき思考が正しさや責任感と結びついているので、自分では気づきにくいという特徴があります。
「周りに迷惑をかけてはいけない」という思い込み
この考え方は一見すると協調的に見えますが、自分の限界を無視してしまう原因にもなります。
「期待に応え続けなければならない」というプレッシャー
過去に評価された経験がある人ほど、この思考に縛られやすくなる傾向があります。
認知行動療法から見る「やらなきゃ思考」の見直し方
認知行動療法が燃え尽き症候群に役立つ理由
認知行動療法は、感情そのものではなく、感情を生み出している考え方に注目するアプローチです。
燃え尽き症候群では、考え方を少し緩めることが回復のきっかけになります。
思考・感情・行動のつながりを理解する
「やらなきゃ」という思考が不安を生んで、不安が過剰な行動につながる。
この流れを理解することで、どこに働きかければいいかが見えてきます。
思考を事実と分けて考える視点
頭に浮かぶ考えは、あくまで一つの仮説にすぎません。
事実と自分の解釈を分けて考えることが、思考に振り回されない第一歩になります。
視点① 「断れない自分」を責めない
断れないのは性格じゃなくて反応のクセ
断れないのは弱さではなく、これまでの経験の中で身についた反応パターンです。
自分を責めると回復が遅れる
「また断れなかった」と自分を責めるほど、心の余裕は失われていきます。
視点② 「やらなきゃ」を一度言葉にしてみる
頭の中の命令を見える形にする意味
書き出してみることで、「本当にそこまで必要なのかな?」と客観的に見られるようになります。
ぼんやりした不安を整理する効果
不安は正体がはっきりしないままだと、どんどん膨らんでいきます。
言葉にすることで、現実的な大きさに戻ってきます。
視点③ べき思考を現実的な表現に言い換える
極端な思考をゆるめる問いかけ
自分に問いかけることで、思考に余裕が生まれてきます。
本当に今すぐやらなきゃいけないことなのか
100点じゃなくても許されるんじゃないか
視点④ 不安を減らすための行動調整
全部抱え込まない選択肢を考える
完璧に断らなくても、「少し減らす」という選択肢もあります。
小さく断る・減らすという考え方
行動を少し変えるだけでも、不安の強さは変わってきます。
視点⑤ 燃え尽きた状態を回復のサインとして受け取る
燃え尽き症候群はブレーキの役割を持っている
心が動かなくなったのは、立ち止まる必要があるというサインです。
無理を続けない働き方への切り替え
働き方を見直すことは、逃げることじゃなくて、調整することです。
「断れない自分」と付き合いながら仕事を続けていくために
完璧に直そうとしないことの大切さ
べき思考を完全になくそうとしなくて大丈夫です。
不安が出てきたときの立て直し方
不安が出てくるのは自然な反応です。
大切なのは、それにどう向き合うかということです。
まとめ|燃え尽き症候群とべき思考から少しずつ自由になるために
断れないのは、あなたが弱いからではありません。
思考の視点を少し変えることで、心に余白が生まれてきます。
少しずつ、「やらなきゃ」から距離を取っていけば大丈夫です。


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